2.アイガモ日記ーお米の出来るまで その2。

 

■8月8日 稲もカモも成長しました。

この2週間あまりで、稲もカモもひとまわり大きくなりました。

稲の中にすっぽり隠れて、カモの姿を見つけるのがむづかしくなりました。

カモが1羽減り、今は12羽です。

例年に比べ、夏らしくない涼しい夏です。低温のため稲の花がまだ咲いていません。

田植も遅れたためか、いまだ花もつけず、米の収穫が心配されます。

それから、今、迷っている事は稲刈が終わった後、カモをどうするのかということです。

後、1ヶ月後になると思います。家族でじっくりと話しあってみます。

 

カモに青い羽が生えはじめました。
 カモがすっぽり隠れるほど稲が成長しました。

 

■8月某日 カモを食べるということは・・・・・

カモは、稲刈り前に用済みとなります。用済みになったカモは、大体は締めて食べるそうです。

しかし、雛から面倒をみてきたカモを食べるのは容易ではありません。

「かわいそ〜!食べれない。」子供達も大反対。

私もとても食べれそうにありません。食べる人の気持ちが理解できません。

鶏を飼っていて、締めて食べたことのある友人が言いました。

「締めた時は涙が出たけれど心から感謝して食べたのよ」と。

先月「アレクセイと泉」という映画の自主上映会を手伝いました。チェルノブイリの原発事故で

被爆した農村のドキュメンタリーですが、その映画の中で主人公(アレクセイ)の母親が、飼っていた

ガチョウを締めて、丸焼きにして主人公の誕生日を祝うシーンがあります。

「どうしてこの人達は、平気で食べれるのだろう?悲しくないのか?」と

私は、ガチョウとカモがダブって見えて、仕方ありませんでした。

たまたまこの映画の本橋監督とお話する機会があり、ちょっとその話しをすると

「それは、飽食の日本で、カモをペット感覚で飼っているからですよ。現代の日本ではス-パに行けばなんでも買える。

アイガモ以外に食べる物が無かったら、お腹を空かせたあなたやあなたの家族は、どうしますか?

戦後日本は、食べ物がなかったですから、東京でも4、5軒に1軒は、鶏を飼い、卵をとり、締めて食べたものです。

それが、貴重な栄養原だったんです。私も子供の頃、鶏に名前をつけて大事に育てました。

そして、貴重な卵や肉をありがたくいただいたものです。」

ああ、そういうことなのですね。アレクセイの村は、何でも自給自足の村です。畑で野菜を育てる

のと同じようにガチョウも豚も食べるために(自分達(人間)が生きるために)育てているのわけです。

そういえば、ス-パーで切り身になる前は、豚も牛も生きていたわけだし、

それを平気で私は食べているわけだし。そんな私がガチョウを食べる人を残酷だと思うのは、不遜な

話かもしれない。

頭では、なんとか理解できました。しかし、実際に動き回るカモを目の前にして、「やっぱり食べれない。」

というのが本音です。

 

■8月29日  約10日遅れで稲穂が出ました。

稲の花がお盆開け頃から咲き始めました。

低温と日照不足のために10日くらいの遅れです。

そして、稲穂が少しづつ頭を垂れはじめました。

カモは、稲穂に隠れて、ほとんど姿が見えません。

呼べば、「ホゲ〜!」という大きな声で返事をしてくれます。

そろそろ田んぼから引き揚げないと稲穂がカモに食べられます。

餌をやっても、餌場に寄りつかなくなってきたので、たぶん稲穂を

食べているのだと思います。(^_^;)

 

田んぼの所々に稲の無い部分があります。
カモに倒されて、食べられたところです。
 株分かれも進み大きく成長しました。
稲穂もたれてきました。

 

■9月4日  冷夏と日照不足の影響が少ないアイガモ田んぼ

今年は、全国的に冷夏と日照不足で作柄が悪いと言われています。

宮城、岩手あたりは、かなりの不作というニュースが飛びこんできます。

秋田は、平年並という予想ですが、稲刈をしてみないとわかりません。

さて、当アイガモ田んぼですが、他の慣行栽培の田んぼに比べ、株も大きく成長し 稲穂も大きく育っています。

その原因は、カモがスイスイと泳げるように田植の時に苗と苗の間を かなり広くとって植えたからだと思います。

慣行栽培では、収穫量をあげるために、苗と苗の間をなるべく詰めて できるだけ多く植えるようにしています。

そうすると、一見よさそうですが、間が狭すぎて、ひと株、ひと株が根を張れず、大きく成長できないのです。

日当たりも風通しも悪くなり、特に今年のような日照不足の年は、悪影響を受けやすいと思われます。

慣行栽培をする際も、思いきって、株の間を広くとって田植を考えてみたらと思っています。

我が家の田んぼは、アイガモの世話でかなり苦労はしましたが、除草は完璧にカモがやってくれますし、

株も大きく成長してくれます。カモの成果は、かなりのものだと思いました。

米の味は、どうでしょうか? 無農薬、無化学肥料です。肥料はカモの糞のみ。稲刈りをして食べてみないと

わかりません。とても楽しみです。その前にカモの回収作業が残っています。

なぜか、最近、餌場にもよりつかないので、家族総出で追かけて捕まえないといけないようです。

これは、とっても大変そうです。(^_^;)

何かを察知したのか、稲の間に隠れて、あまり姿を見せなくなったカモ達。

餌の時だけ、餌場に5、6羽現れて すぐに居なくなります。

 

■9月7日  アイガモを田んぼから引き揚げる作業を始めました。

稲穂も随分と垂れ下がってきました。垂れ下がっている先っちょをつついて食べるアイガモ達。

一日も早く田んぼから引き揚げないと、せっかく稔った稲が食べられてしまいます。

早速、作業開始、近所の子供達にも手伝いを頼み、私も裸足になって田んぼに入りますが、

稲の間に隠れてすばやく逃げまくるカモ達は、捕まりません。泥だらけになって、結局捕まえたのは12羽中4羽のみ。

これから、毎日、姿を見つけたら捕まえることにしました。これから毎日泥だらけにならないといけないかも(^_^;)

 

■9月 14日 アイガモ田んぼから11羽捕まえました。

もう、そろそろタイムリミットです。カモを全部捕まえないといけません。

稲刈に備えて、田んぼから水を抜き、地面を乾かさないといけませんので。

田んぼを乾かさないとずぶずぶとぬかって稲刈ができないそうです。

うちは手刈りの予定ですが、機械で稲刈りの場合は、かなりしっかり地面を乾かさないと

機械が走れないそうです。

アイガモ捕獲作戦2回目で、やっと7羽捕獲に成功。全部で11羽捕獲。

1羽だけ、とても用心深く逃げ足速くて捕まえられません。

稲刈まで、田んぼに1羽おいておくことになりました。

いよいよ、来月稲刈です。

田んぼの外に追い出して、網で捕まえます。
やっと捕まえても網から飛んで逃げます。
息子が上手にすばやく素手でカモを捕まえます。 我が家で一番うまいです。
囲いの中に入れられたカモ達。

 

■9月 20日 来年も働いてもらおう。

結局、カモは食べない事になりました。(^。^)

子供達は、ずっと大反対。私もあのクリクリした目でみつめられるとやっぱり食べれません。

主人がぽつりと「来年も田んぼで働いてもらおうか。」

小屋の中で冬超えし、来年も田んぼで働いてもらうことにしました。

これから、冬の準備にかかります。また、大変そ〜・・・。

 

 

アイガモ日記1は、こちらのページへどうぞ!!